吉川ロータリークラブ推薦の三浦 曜子 氏が
ロータリー財団・世界平和フェロー・奨学生として承認されました。

( 写真左:藤田PG、写真中央:三浦曜子奨学生、写真右:奨学生カウンセラー/中村PG )

吉川ロータリークラブ推薦の三浦 曜子 さんが世界理解と平和・紛争解決に捧げる姿勢を持ち、世界を良い方向に変えて行く担い手(世界平和フェロー)を育成するためのプログラムを理解されたとして、晴れてロータリー財団・世界平和フェロー・奨学生として承認されました。 


ロータリー財団・世界平和フェロー・奨学生
三浦 曜子 氏 紹介 


経歴

学歴
1993年3月  私立光塩女子学院高等課
1996年8月  University of Guam      Off-island program completed 6 subjects
1996年1月  Kings school of English Boumemouth England
                                          Completed 1month English course
1997年3月  東京都立大学      経済学部経済学科、経済学士

職歴
2007年9月  国境なき医師団     タイ ミッション
事業内容     NGO 医療・人道援助団体
実績       2008年度予算の完成・緊急災害時に迅速な緊急予算の見積もりとチーム構成を行った。



ロータリー財団・世界平和フェロー・奨学生 三浦 曜子 氏  からのメッセージ

皆様、こんにちは。2009年度から2010年度、世界平和フェローとしてイギリス ブラッドフォード大学で平和学を学ぶことになりました、三浦 曜子と申します。どうぞ宜しくお願い致します。

ロータリーを知るきっかけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

世界平和フェローというプログラムを知る前に、ロータリークラブを知るきっかけとなったことが2つあります。

1つがポリオ撲滅キャンペーンであり、もう1つが私の姉です。

国境なき医師団の出発前トレーニングで予防接種の必要性について説明を受けた時のことです。ワクチンで予防できる疾患によって命を落とす人々が未だ200万人以上いるそうですが、予防接種を普及させる努力によって、まず天然痘が根絶され、ポリオの羅漢率は99%も低下したことを知りました。このポリオの激減率はロータリー財団の存在なしには語れず、そしてこの1%になった現在もなお、根絶に向けた闘いの手を緩めない1人1人のロータリーの皆様の姿勢に私は非常に感銘を受けました。予防接種率の低下によって、それまで感染から守られていた人々の間に、再び感染症が流行することがないようにと、訴えかける

ロータリー財団の撲滅キャンペーンは、私のタイでの活動においても非常に参考になりました。

また7年ほど前に姉が同じ埼玉の2570地区より親善奨学生としてイタリアのベネツィアへ留学いたしまして、現在は日本に帰国しまして学友として活動をしております。姉からロータリーの活動を知る機会が何度かありまして、これが今回世界平和フェローに応募するきっかけともなりました。

活動で学んだこと・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は2007年9月より約1年間、国境なき医師団のフランス支部の下でタイ、バンコクにて活動いたしまして、現在も、国境なき医師団の日本事務局の間接部門にて活動を支えております。

タイでの活動からは自分が考えていた以上のことを学んだと思います。難民の行く末は、時として国家間の経済的、政治的便益に左右されることがあります。今、すぐの緊急援助を待ち望んでいる人々に対して、国と国との取り決めで実際にはすぐ動くことができない場合が多いのです。例えば2008年のミャンマーにおけるサイクロンの災害時、外国人の立ち入りがなかなか認められず、各国が用意した人的、物的支援は何日も国外でスタンバイ状態となり、被害がさらに拡大してしまいました。そしてこのような救援活動の遅延は、被災した人々の生命を脅かしかねないのです。

こうしたことから私は、国際平和学を学ぶ必要性を強く感じた次第です。

世界平和フェローとして・・・・・・・・・・・・・・・・・・

貧困の裏にある政治的背景や、さまざまな障壁についてブラッドフォード大学で理論的に学び、今後の活動の幅を広げていきたいと思います。

そして、正確にその人々がおかれた社会的、政治的状況を理解し、何が優先的に行われるべきか、何が可能なのかを見極め、実現可能な解決法を模索していきたいと思っております。

今回、ロータリー世界平和フェローとして、ブラッドフォード大学へ留学する機会を頂けましたことに感謝致します。そしてロータリーセンターを通して、世界平和に寄与できるよう努力していきたいと思っております。

最後になりましたが、中村パストガバナー様をはじめ、吉川ロータリークラブの皆様から、ご推薦をいただけましたおかげで、世界平和フェローへ応募することができ、そして世界平和フェローとしてブラッドフォード大学へ留学する道を得ることができました。このことは私の人生の中で非常に光栄なことであり、この場をお借りいたしまして厚く御礼を申し上げます。

ありがとうございました。

今後ともどうぞ宜しくお願い致します。


三浦曜子氏はロータリーの問いに対して小論文中で次のような考え方を述べています。

1. 自分の人生における重要な出来事、学業への関心と抱負、職務とボランティア経験、およびキャリアの目標を説明する自己紹介を書いてください。主な関心と活動の要約を含めてください。地域社会または奉仕に関する活動、またあなたが指導者として関わった活動を特筆して下さい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は今でも人生を大きく変えることになった1つの情景を思い浮かべることがあります。当時私はフィリピンで慈善活動を行っていた修道会を母体とした中学校に通っていました。ある日授業の一環としてフィリピン、ミンダナオ島を扱ったドキュメンタリーを視聴することになりました。映像に映し出される子供たちはひどく汚れた服を着て、手持ち無沙汰に通りに座り込み、彼らの目は暗く、虚ろでした。時代は既に80年代後半に入っており、当然のように毎日洗い立てのシャツを着て、アスファルトの道を歩いて学校に通う私達には信じられない光景がそこに描かれていたのです。幾人かの生徒はショックから泣き出していました。その様子を見て校長が問い掛けました。

「あなたがもし映像の中の子供だったら、誰かにただ泣いて欲しいですか?」・・・・・・・・・・・・・・・・・

この問いはただ悲惨な状況を知るだけでなく、その状況に対して自ら行動を起こすことが必要であると考える契機になりました。その後クラスで話し合った結果、CCWAという団体を通してクラス全体でフィリピン人の里子の1人を援助することが決まりました。毎月1人100円を出し合って集めたお金をフィリピンの里子のもとに送るというシンプルな援助でしたが、中学校を経て高校を卒業するまで続けることができました。その後は私個人がその里子のスポンサーとなり、成長を見守りました。

この約10年間にわたるスポンサーシッププログラム活動を通して素晴らしい経験を積むことができました。フィリピンの里子がいる地域を訪問し、子供たちの暮らす現状を実際に体験することにより、プログラムの目的や組織自体の使命、その重要性を深く理解することができました。また日本事務局で事務サポートボランティアにより、効率的な援助を行うためにいかなる組織やコミュニケーションのありかたが必要であるかを学びました。このような経験から、豊かさをもたらすだけでなく、貧困をも生み出す国際的な経済的枠組みのあり方を学ぶ必要を痛感し、大学で経済学を専攻しました。

近年、世界でグローバル化が急速に拡大していますが、この国際金融の枠組みによる経済便益の殆どは先進国の中で消化されています。その結果、取り残された発展途上国を支える取り組みは善意で、つまり、人道支援活動によって行われているのが現状です。しかし善意(任意)の取り組みである以上、このような活動は予算不足や政治干渉などの様々な障害の影響を免れません。私はMSF(国境なき医師団)のタイ・ミッションで人事、財務コーディネーターとして全駐在スタッフ、ローカルスタッフの管理と財務状況の確認を行っていましたが、業務にあたって、頻繁にこのような障害を経験してきました。タイにある1つの難民キャンプを例にあげると、わずか8,000人の小規模キャンプでさえ、成人1人あたり1日の必要熱量を2,200キロカロリーと計算すれば、配給食料費として年間約1億円の予算が求められます。さらにMSFはこのキャンプをサポートする唯一の団体ですから、これ以外に医療活動費、水道、衛生設備費も予算に組込む必要があります。もちろん他の人道支援組織もこのキャンプに身を寄せる人々に注目していますが、この小さなキャンプに回す予算がなく、結局、MSFが単独で2年以上にわたり、このプロジェクトを支えることになりました。このように同じレベルの援助を可能にする財源を毎年確保することは、それほど大きくないプロジェクトでも困難を伴います。

又、ミャンマーで今年5月に起きた自然災害への緊急支援では、私たちの働くバンコク事務所が物資調達のベースとなり、緊急プロジェクトを支えました。発生直後にはさまざまなデータを収集し、プロジェクトに必要となる物資の見積もりを速やかに行うことにより、災害発生から1週間以内に十分な資金が準備することができたのです。残念ながら政治的障壁により、当初必要とされた救援物資量を迅速に送ることが出来ませんでした。

人道活動は肉体的、精神的に苦しめられている人々の痛みを取り除く努力をしますが、これは決して政治的に求められる行動の代わりにはなりえません。人々の置かれた状況を改善するものの、残念ながら恒久的に解決することはできません。医療を提供することはできても、政治的な理由による強制送還から彼らを保護することはできないのです。この中で学ぶことは、正確に人々がおかれた社会的・政治的状況を理解することであり、何が優先的に行われるべきか、何が可能なのかを見極め、実現可能な解決法を模索することです。善意の人道活動であったとしても、その活動の責任は負わなければなりません。1985年にMSFが行った援助活動は政府による住民の強制移住の後押しをする結果となってしまいました。このことからMSFは人道援助活動が危険な状況に置かれた人々をさらに苦しめるために利用されかねない場合、撤退も必要であると提言しています。MSFにおける仕事を通して様々な経験を経たことにより、紛争解決についての知識をより深め、大規模なプロジェクトにも対応できるコンサルタントとして世界平和に寄与していきたいと思っています。
 
2.      ロータリー世界フェローシップに関心を持った理由を述べ、あなたの目的を詳しく説明してください。この中で、志望する研究、および第5ページに記入した第1志望と第2志望のセンターを選択した理由、これらのセンターにおいて特定の課程を履修する理由が何であるかを説明する必要があります。ロータリーセンターで取得する学位(修士号)があなたのキャリア目標とどのように関連するのか、あなたのキャリア目標が世界理解と平和をどのように支えるのか、あなたの技能と履歴がロータリー財団にどのように貢献できるのかを詳細に説明して下さい。・・・・・・・・・・・・・・・

私たちがタイで支援するキャンプの難民の中には、以前は生活に最低限必要なものもなく、ジャングルに住むことを余儀なくされていた人も多く存在します。キャンプで暮らす現在、家族ごとにシェルターを持ち、生活に十分な飲み水と食料が保証されています。栄養不足で死ぬ危険は限りなくゼロに近いですし、衛生設備の完備により、感染症を起こすことも少なくなりました。しかし、彼らは未だ、強制送還の恐怖に怯え、有刺鉄線で囲まれたキャンプの中で生活しています。果たしてこれが「平和」な状況でしょうか?

「平和」とは戦争のような直接的な暴力のない状態だけではなく、社会の構造から発生する構造的暴力・文化的な暴力のない状態をも含みます。例えば貧困や病気なども平和を損なう一因になりえます。しかし、貧困や病気を取り除くことにより社会に平和が齎される可能性に対しては議論の余地があるでしょう。苦しみに置かれた人々に食料や医療を提供すべきなのは確かです。しかし、これらの問題を引き起こしている根本的な要因を分析し、理解することが重要なのではないでしょうか。この「平和でない」状況の再発を防ぐために紛争解決のコースを通して構造的な解決を模索していきたいと思っています。又、困難な状況にいる難民の人権を侵害する事象に対する研究にも積極的に行っていきたいと思っています。以上の目的から、紛争解決の研究に関して長い歴史を誇り、又専門的なコースを設けているブラッドフォード大学の修士課程にて学ぶことを志望しています。

ロータリー世界平和フェローシップでこれから学ぶ知識を私が経てきたフィールドにおける経験や経済、会計の分野での経歴と組み合わせることによって、自分に必要であると感じてきたフィールドでの活動に不可欠な能力、すなわちミッション遂行上の迅速な決定能力やイニシアチブを取る能力、相手を説得し、交渉するコミュニケーション能力を更に伸ばすことが可能であると考えています。又、私の持つ会計キャリアの経歴は人道援助スタッフとしては典型的ではありませんが、継続的に支援を発展させることが必要とされている現在において、政府、非政府組織内で非常に重要な役割を果たすことになると思っています。財務分析に力を注ぎ、プロジェクトのより正確な情報を社会に開示することにより、社会の信頼、ひいてはドナーからの賛同も得やすくなり、最も困難かつ重要といえる財源の確保を円滑に行うことが可能になるでしょう。NGOの規模も役割も年々拡大してきており、会計責任において透明性が求められてきています。人々の関心は私たちのフィールドでの活動だけではなく、内部管理にも向いていることを認識しなければなりません。

上記で述べた私のスキルや経歴はロータリーのミッションに多大に貢献できると信じております。今回、このロータリー世界平和フェローシップに応募できましたことを非常に感謝しております。そして、ロータリーセンター財団を通して、私の経験や学んだ知識を世界の人々と共有できることを楽しみにしています。


世界平和フェローシップについての詳細は下記ロータリーページにて紹介しています。
http://www.rotary.or.jp/service/peace_fellow/rotary_peace_fellow.html
http://www.rotary.org/ja/StudentsAndYouth/EducationalPrograms/RotaryCentersForInternationalStudies/Pages/ridefault.aspx